Jキルトの環境配慮の取り組み
(株)アサヒでは毎年一つ「新たな環境配慮に対する取り組み」を増やしています。
2023年は「原着糸」に注目しました。これは以下に紹介する「廃液を出さない糸」という環境保護型の製造法です。
原着糸とは何か?
通常の糸も生地も最初は「白」から始まります。白い糸から作るからです。そして好みの色、オーダーの色に染工場で染めます。その時に出るのが染に使った廃液です。しっかり処理されていると思いますが、環境に対する負荷はあります。
そこで登場したのが、「原料の段階で色を染める」原着糸です。
どこの糸を使っているの?
今回はアズマ(株)の「キンバ」シリーズの物を使います。
そのキンバ・ポリエステル・フィラメントについてアズマの担当者にアピールポイントを聞きました。
担当者の声
「工業用ミシン糸、K.P.F エテルノをご紹介します!」
この糸は、原料段階で着色を行い、インボンド加工を施しているポリエステル100%のミシン糸です。
インボンドとは、三つ撚り加工といって、糸は3本の細い糸を「ねじり」ながらまとめたものです。しかし、癖をつけてほどけにくくしていると言っても、やはりパラっとほどけてくることもあるため、その真ん中に接着剤を入れてほどけにくくしたものがインボンド加工糸です。
さて、エテルノは原料段階で染料を溶かし込んでいるので、染色という工程がなく、染色時のCO2、排水の削減ができる環境にやさしい糸なんです。
ETERNO(エテルノ)の特徴
ETERNOとは紡糸時の原材料を溶かす時点で顔料を練り込んだペレット状の着色剤を入れ着色された糸で、染織品と違い原料自体に着色をされているため、紫外線に対しての耐久に長けている糸です。
また、染色工程を無くすことで、加工で排出されるCO2を削減し、水資源も使用しませんので、水資源を守ることができます。
また、インボンド加工によりフィラメントの課題である糸の撚り割れを解消し、加工剥げを防止する効果も期待できます。