SDGs特別号 「8 働きがいも経済成長も」

「8 働きがいも経済成長も」

日本の高い効率と品質を持った保護(養生)の文化、そしてゴミを出さないリユースの文化を「プロテクション・キルト™」を通じて世界に広める営業活動をしています。

今回は、SDGsの8番目「働きがいも経済成長も」について考えます。

「働きがいも経済成長も」は文字通り「働き方」と「経済成長」に焦点を当てた内容です。
誰もが人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)をすること。そして、環境に配慮した生産性の高い仕事を目標にします。

ディーセント・ワークとは

人種・男女差・障がいの有無に関わらず、きちんとした条件・環境のもと働ける仕事のことです。

当社の取り組みを紹介します。

当社は創業3年後の1969年より、キルティングの縫製工場を運営しています。働き手は女性が多く、現在でも、人数の男女比は女性が上回っています。

また、技術を向上させながら、人生の長い期間働く人が多いため、子供が幼いうちは、短い時間で働き、手が離れてからは、フルタイム勤務をし、定年後は体調に合わせて働く日数を減らしていくといった、ライフスタイルに合わせた働き方が自然と実現されています。

さらに、ランダム配置転換による技能習得サポートと教育プログラム、講習会(裁断機・延反機・ハトメ打ち機の技術講習)の導入により、学ぶ機会を平等に用意しています。

2019年よりベトナムから技能実習生を迎え入れました。実習生達が日本語や技術の習得に懸命に努力する姿を見て、私たちも頑張らなくてはいけないと背筋を正しました。働く人の多様化は、良い影響を与えていると実感します。

一方、営業・事務部門では、2019年「TOKYO働き方改革宣言」企業として、残業時間を減らすことに成功しました。

2017年から育児介護休業等規定を定め、男性の育児休業も実施しています。今年も2名がパパ育休を予定しています。

しかし、働く環境を整えるためには効率の良い仕事が欠かせません。「経済成長」なくして、会社は成立しないのです。

2020年から始まった新型コロナウイルスの蔓延で、私たちの生活は一変しました。今まで当たり前だった旅行や会食はできず、医療をはじめ、飲食業、観光業など多くの働く人が大変な打撃を受けています。

しかし一方でDXを駆使し、さまざまな働き方が一般的になりました。

当社でもテレワーク助成金を活用し、リモートワーク環境を整えました。これにより営業職は自宅から、社内のサーバーや日報システムが使用できるようになっています。

また、同時期に工場の各グループにタブレットを配備したことで、東京本社と千葉県にある工場間で、オンラインミーティング(Zoom Pro)が実現しました。

さらに、工場のミシン職人が、物流倉庫と工場の在庫、そしてお客様から注文をいただいている数を、タブレットでリアルタイムに見られるようになりました。そうすることで、仕事の優先順位がきめ細かく正確に判断できるようになり、欠品を減らすことにつながりました。

社内の連絡は、全社員共有チャット(Skype)を活用しています。テーマごとにグループを作り、電話による拘束時間を減らし、情報をグループ内で共有することができます。

社内の公式LINEもスタートし、フレンドリーな週報を発信しています。

今後も効率化の鍵は、DXの活用になるでしょう。

 

未来にむけて

2022年1月から電子帳簿保存法が施行されます。これによりデータで受け取った請求書などはデータ保存が義務づけられるため、社会的にペーパーレス化に拍車がかかると思われます。私たちもこれに合わせ、紙の出力を極力減らしていきます。

まず、本社・工場間の紙のやり取りをなくし、次に社外に対する請求書の発行等も郵送から、データの提示へ変更していきます。

困難な時代を乗り越える為だけの暫定的な取り組みではなく、末来へつながる「働きやすく且つ効率的な仕事」を目指した取り組みにしていきたい。そのために、勉強しながら、また当社風にアレンジしながら新しい風を取り入れています。

また、社員一人一人のライフステージに合った働き方を、今後も推進します。子供が生れる時、家族の介護が必要になった時、自分が病気になった時、応援できる会社でありたいと思います。「汗をかき、大変でも、大きな働き甲斐があり、ダイバーシティな社員が働きやすいと実感できる職場」を目指して私たちは進化を続けていきます。

そして「健康経営」にも積極的に取り組みます。社員が心身ともに健康であることが、企業の成長につながるからです。そのためには何が必要で、何をみんなで考えたらいいのか、2030年を待たず直近の課題として全力で取り組んでいきます。

執筆M・N