【コラム】キルト職人奮闘記 VOL.9

キルト職人奮闘記 VOL.9

私がアサヒに入社してキルティングの製品作りに携わるようになって33年になります。アサヒが柏にある工場から野田に工場移転をして、最初の募集で私は入社しました。入社してすぐキルティングの業務を覚えました。見慣れない機械の操作や大きな商品の作り方など、毎日必死でした。その後いろいろな部署を経験し、今は生地ハギ(*1)をしています。延反機(*2)がなかったときは、長い2本の針に生地の端を刺していき、重なったところをハサミで切って生地断ちをしていました。思い出すととても大変な作業で、よくやっていたな!と自分でも感心してしまいます。現代の機械は優秀で生地をセットすると自動で何枚も裁断してくれます。便利な世の中になりました。

先日家族と回転寿司店に行ったときのことです。待合室の照明器具を業者さんが取り換えていました。ふと脚立の下を見ると、床の上には見慣れた敷物があります。「アサヒの3×6布団!」でした。それを見た時とてもうれしい気持ちになりました。こんな身近に使ってくれている人がいる商品を毎日作っているのかと改めて自分の仕事の意味を考えさせられました。

アサヒの従業員として手作業が多い「昔」と言われる時から、機械化が進み沢山のコンピューターが組み込まれたマシンを使う現代まで、多くの人に支えられながら仕事を続けてこれました。時代のお客様のニーズに合った商品を数えきれないくらい作ってきました。これからも、今いるみんなと力を合わせてさらに新しい製品を作ろう!新しいモノづくりをしよう!と思っています。

H・Mさん

生地ハギ*1(キルティングマシンにセットする長い生地を縫い合せる作業)

延反機*2(生地を裁断する機械)