【Pったりだね VOL.2】

【ファニサーブとプラスUのパワー】

アサヒには、創業以来のメガヒット商品【ファニーサーブ】や【プラスU】があります。

長く使われるには理由があります。
その理由はなんだろう。50年もの歳月、お客様に愛されてここまできました。
ぜひその歴史の一端を知っていただき、より一層愛着を持って使っていただけたら、作り手としてはこれ以上ない喜びです。
そういった思いから、今回はこの2つの商品についてご紹介させていただきます。

~『ファニサーブ』名前の由来~

家具 furniture(ファ-ニチァ-)
役に立つ、助けになるserve(サーブ)
この言葉にインスパイアされて生まれた名前がファニサーブです。

50年も前の話になりますが、お客様のご要望により、硬質ゴム(生ゴムを練って三〇~五〇パーセントの硫黄を加え、長時間熱して得られる黒い光沢のある製品。 エボナイトとも言う)の茶色に糊の加工を施し、販売したのが初めての商品になります。今では色々な素材や色を扱うようになりました。

~ファニサーブの使用用途は?~

・家具の扉用などのクッションです。裏の剥離紙を剥がすと接着剤が付いているので、容易に貼り付けることができます。
・戸を閉める際の干渉音(バタン!など材料同士が当たって出る音)を軽減します。
・滑り止めの効果もあるので、家具や置物の底部で使用になれます。

~『プラスU』の名前の由来~

当時のプラスUは、U字型をしていました。
家具に「プラス」することによって、移動の時に引き戸が開閉されないよう安全に家具を運搬することができるという意味で名付けられました。

~プラスUの用途は?~

・ 赤連泡(連泡スポンジは主に天然ゴムからなる連続気泡体。他のゴムスポンジ(独立気泡体)とは異なり、吸水性を持ち、独特な表面の粗さとが相重なって高い洗浄効果を発揮します。
また独立気泡を持たないことから復元性に優れ、繰り返し圧縮や、高圧縮用途に使用されています)のスポンジで適度なクッション性があるため、引き戸や引き出しの止め材に使われます。ヘタリの少なさが特徴です。
連続気泡の技術は戦前からあり、昔はソファの中にも使われていました。多くの用途がありましたが、それがウレタンの出現でとって変わられ、今ではウレタンではまかなえない用途で使われている材料になっています。
・プラスUには赤連泡のスポンジの他にステンレスの両面に硬質ゴムを張り合わせたものがあります。以前はガラスの引き戸が多くあり小さいものでしたが、時代とともに木やステンレスの枠がつくようになり、写真のように大きな製品に変わっていきました。

【サンプル帳について】

サンプル帳 旧2021年以前

私がこの二つの商品製造の事務を担当をすることになってから、新しくサンプル帳を作り、たくさん配布し、販売数量を拡大しようという取り組みを行うようになりました。

今現在、来年度用のサンプル帳を制作しています。
今のチームで手掛けるのは、2作目になります。
1作目はとても時間がかかりました。まずは製品情報の収集からです。

見た相手からどのような反応がほしいのか?
予算内に収まるようにするにはどうするか?
どのくらいの期間で完成し、配布することができるのか?

台紙をデザインし印刷し商品を仕入れ抜き加工し貼り付ける。
綿密にスケジュールを立て進めていきました。
色々な人のアイデアや手を借り、すばらしいものが完成しました。

サンプル帳 新2021年以降

2作目は今より明るい色で、従来のファニサーブに加えプラスUも載せることにしました。
ファニサーブの材質は、8種類あります。厚みも色合いもそれぞれ違いますので、お客様が注文しやすいように、商品記号をよりわかりやすく載せてみました。
やっとベースとなる台紙が完成してきたところです。
表面と裏面の壁紙はオレンジ色で丸型のグラデーションがとても華やいだデザインになり、手に取る人がワクワク楽しめるような雰囲気に仕上がっています!

プラスUについては、風や日にさらされると劣化しやすいです。どのくらいの耐久性があるか実験し紙で挟んである状態で3カ月経過してもボロボロしてこないことがわかりました。両面テープで貼ることにより手触りが直に確かめることができるようにしました。

これからもお客様の要望にお応えできるようなカタログに仕上げていきたいと思います。
より多くの方に手に取ってもらい、アサヒの商品を知ってもらいたいです。

私自身の仕事は事務なので、これからはもっと現場に入り加工の技術も習得したいと思っています。商品としてはとても小さいものですが、建物の中にある家具やキッチン棚などにはなくてはならない商品です。誇りをもってこの仕事に取り組もうと思います。

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