特別編「ベトナムと日本の文化の違い」

特別編「ベトナムと日本の文化の違い」

グエン・ティ・ルエンさん

私は、2018年の秋にベトナムから技能実習生として日本に来ました。
日本の物価はベトナムより高いです。特にベトナムでは野菜がとても安いです。日本の食べ物は好きですが作り方がわかりません。ベトナム語で書かれた料理本があればたくさん覚えることもできたのですが残念です。

日本人はお風呂に浸かる文化がありますがベトナムではありません。シャワーのみです。寒い季節が日本にはあるので、お湯に浸かる風習があるのでしょう。しっかり温まってぐっすり眠ることができればそれはとても良いことだと思います。

食事の仕方では日本と違いベトナムでは、麺類を食するとき器に口をつけてすすることはしません。必ず箸とスプーンを用意して食べます。でもこちらに来て試してみるとまた違った味わいを感じて良いものですね。

お正月も少し違います。大晦日から一月二日までの間ベトナムではそれをテトと呼び、先祖にお礼を伝え幸せな新年を祈ります。部屋や家具を掃除しピンク色の桃の花、黄色い梅の花を居間に飾ります。そして大きな皿の上に五種類の果物を並べます。それは種類や並べ方で家主の願いを表現するのです。BANH CHUNG やBANH TER というチマキも欠かせない料理の一つです。

またベトナムでは年上の人を敬う文化があります。家庭で食事をするときは、お年寄りから食べて頂くことが多く、また職場では年長者の意見を尊重する年功序列が一般的です。日本にもお年寄りを気遣う文化は当然ありますが、子供や実力者の意見が優先されることが多いような気がします。

ベトナムの私がいた職場では挨拶がありませんでしたが日本の今の職場ではあります。朝は「おはようございます」言い、帰るときは「お疲れさまでした」「お先に失礼します」と言います。お客様が来られたときには「いらっしゃいませ」と挨拶します。朝礼というミーティングもなく従業員通しのコミュニケーションや礼節を大切にする日本人の考え方には少し驚きました。ぜひとも身につけたいことの一つです。