【コラム】キルト職人奮闘記 VOL.1

キルト職人奮闘記 VOL.1

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私がアサヒに入社したきっかけは、ミシン屋さんの紹介でした。専門学校を卒業した私はもともと興味のあった縫製の仕事に就きたいと思っていましたから、この紹介は渡りに船だと思いました。本職用ミシンは学校時代からの経験もあり扱いになれていたので最初の業務はとてもこの経験が役に立ちました。

 ただ、アサヒの製品は特殊で、他の縫製業とちがい商品が大きく、使う生地の量も多く、慣れるのに苦労しました。入社してからいろいろな部署に配属され、どこで製造に携わっても思うことは、注意してみるところがとてもたくさんあり、目が追い付かない、神経も研ぎ澄まし、集中することを求められるということです。

初めての繁忙期は非常につらかったのを思い出します。慣れていない作業、でも集中しながらなんとか先輩たちについて業務にあたりました。納期に追われる緊張感に時間を長く感じたものでした。

業務を一通り覚え、ベテランの仲間入りをした今、毎日追われるように向き合っている業務を振り返ってみました。すると、ひとつの製品が出来上がり、お客様に使ってもらえていることに達成感を感じている自分を発見します。自分の手で作り、完成した製品を見て大きな喜びを感じます。つらい経験もありましたが、その経験から得られた技能や対応力があってこそ、この商品は完成する!と思うと自分の苦労が報われたように感じます。

By 入社20年目 キルト職人 Aさん