現場から繋ぐ技術。キルティングの進化と感謝
私たちが日々向き合っているキルティングという仕事は、一見すると単純な「縫う」という作業の繰り返しに見えるかもしれません。しかし実際には、その一針一針の裏側に、長年現場で積み重ねられてきた知恵と工夫、そして技術の進化が確かに息づいていると感じます
私自身、この会社に入った当初は何も分からない状態からのスタートでした。糸の通し方ひとつとっても戸惑い、針の扱いに苦戦し、機械のちょっとした音や振動の違いにも気づくことができませんでした。キルティングマシンやミシンの扱いはもちろん、時にはグラインダーを使った加工など、いわゆる“ものづくり”の現場で必要とされる幅広い技術に触れながら、少しずつ仕事を覚えていきました。
その過程で強く感じたのは、「現場でしか学べないこと」の多さです。教科書やマニュアルだけでは分からない感覚やコツは、先輩たちの動きを見て、真似し、時には失敗を重ねることでしか身につきません。実際に私も、生地をうまく送れずにズレを出してしまったり、段取り不足で作業を止めてしまったりと、数えきれない失敗を経験してきました。しかし、その一つひとつの失敗に対して、周りの方々が原因を一緒に考え、改善の方法を教えてくれたことで、今の自分があります。

また、キルティングの機械そのものも、時代とともに進化を続けています。作業効率を高めるための改良、安全性を考えた設計、品質を安定させるための細かな調整機能など、その進化は決して偶然のものではありません。現場で働く一人ひとりの「もっと良くしたい」という思いや、「こうすれば改善できるのではないか」という気づきが積み重なり、形となった結果です。
例えば、「この工程をもう少し楽にできないか」「ここで手間がかかっている理由は何か」といった日々の小さな疑問。それをそのままにせず、試行錯誤しながら改善していく姿勢こそが、技術の進化を支えています。大きな改革だけでなく、こうした小さな積み重ねが現場を強くしているのだと感じています。
そして何より大切なのは、その技術が人から人へと繋がっているという点です。誰かが経験し、誰かが工夫し、誰かが伝えてくれたからこそ、今の私たちはより良い環境で仕事ができています。技術は機械だけが進化させるものではなく、人が関わり続けることで磨かれ、受け継がれていくものです。
だからこそ私は、この仕事に対して常に「感謝」の気持ちを持ち続けたいと考えています。教えてくれた先輩方への感謝、日々支えてくれる仲間への感謝、そして挑戦する機会を与えてくれる環境への感謝です。その気持ちがあるからこそ、より良い仕事をしようという意識にも繋がっていきます。

これからも一つひとつの作業を大切にしながら、自分自身も技術を繋ぐ一人として成長していきたいと思います。そして、次の世代に少しでも良い形でバトンを渡せるよう、日々の仕事に真摯に向き合い続けていきたいです。
現場から繋がる技術。その価値を信じ、これからも歩み続けていきます。

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